失敗しない家庭菜園|初心者におすすめの育てやすい野菜

おすすめの野菜の写真をコラージュ 家庭菜園

「家庭菜園を始めてみたいけど、失敗はしたくない」
「初心者でも育てられるおすすめの野菜は?」

家庭菜園を始めるとき真っ先に頭に浮かぶのは、「失敗が少なくて育てやすい野菜って何?」ってことではないでしょうか。

初めて家庭菜園をするのですから収穫する喜びを味わいたいですよね。

この記事では、これから家庭菜園を始める初心者に向けて育てやすいおすすめの野菜を紹介していきます。

数ある野菜を大まかに分類して、偏りがないように幅広くピックアップしました。どの季節でも始められるように配慮したつもりです。

また失敗しないように栽培のコツも解説していきます。

まずは手軽に成功体験を手に入れましょう。その達成感を味わってもらいたいと思います。

それではまいりましょう!

家庭菜園の初心者におすすめの野菜

いろいろなおすすめ野菜

はじめに野菜を以下のように分類します。

野菜の分類
  • 葉もの
  • 実もの
  • 根もの
  • 芽もの
  • ハーブ

注意しなければならないのは、野菜には成長するのに適した温度があるということです。いくら育てやすいとは言え、季節外れの野菜に取りかかってしまうと上手く育ちません。

上記のように分類したのは、始めたいと思った時期に育てやすいのはどれかを分かりやすくするためです。

どの季節でもすぐに始められるように参考にしてもらえればと思います。

それでは分類別におすすめ野菜を紹介していきましょう。

家庭菜園の王道! 初心者向け葉もの野菜

1.コマツナ

コマツナ
コマツナの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:3~4時間
収穫:40~50日
種まき:3~10月

コマツナは葉もの野菜の中でも特に暑さ寒さに耐性のある野菜です。15℃~25℃がもっとも成長に適した気温ですが、5℃~30℃くらいの範囲でも成長していきます。

日光には3~4時間ほど当てれば十分に育ちます。夏場の直射日光が強い場合は一時的に日陰に避難させるか、白布などで光を和らげるとよいでしょう。

収穫までは春秋で平均で40~50日ほどです。暖かい時期になると25~30日ほどで収穫できてしまいます。栽培期間が短いので、初めて家庭菜園をする人にはうってつけの野菜と言えるでしょう。

30℃を超えるような猛暑日と氷点下近くになる厳寒時期を除けば、一年を通して栽培できます。育てやすさにおいては1、2を争う野菜なので特におすすめです。

2.リーフレタス

グリーンリーフ
リーフレタスの栽培ポイント

生育適温:15~20℃
日照時間:4~5時間
収穫:50~60日
種まき:3~5月、9~11月

リーフレタスとは縮れた葉が上に開いていくタイプのレタスです。結球する玉型のレタスではありませんので注意しましょう。

リーフレタスはサニーレタスやグリーンリーフ、ガーデンレタスと言った品名であります。

初心者向けの野菜の中で際立つ特徴と言えば、一部の虫を寄せつけない性質を持っていることです。

決して「すべての虫を寄せつけない」「害虫の被害をまったく受けない」というわけではありません。ですが他の野菜に比べれば耐虫性を備えているので、虫食いによる失敗が少ないです。

基本的に春と秋の栽培が適していますが玉型レタスより暑さ寒さに強い性質があります。極端な気温でなければ一年を通して育てることもできので、取りかかりやすい野菜と言えるでしょう。

3.ミズナ

ミズナ
ミズナの栽培ポイント

生育適温:15~20℃
日照時間:6~8時間
収穫:30~40日
種まき:3~5月、9~10月

個体を大きくせずに小さな株で採るなら30~40日で収穫できます。葉もの野菜の中でも栽培期間が短いのが特徴です。

また収穫のタイミングで大きさも調節できるので、大きくしたい場合はもう少し育ててから収穫するとよいでしょう。ただし大きくなるにつれて葉が硬くなっていきますので注意が必要です。

ミズナは15~20℃の冷涼な気温がいちばん生育に適しています。

葉もの野菜の中では日当たりを好む野菜で、6~8時間ほどの日照時間が必要です。ただし日射しの強い季節は、日光を和らげる処置をしたほうがよいでしょう。

暑さよりも寒さに強い野菜ですので、暖かさに向かっていく春より、寒さに向かっていく秋に種をまくのがおすすめです

夏に向けて育てたい! おすすめ実もの野菜

4.インゲン

インゲン
インゲンの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:6~8時間
収穫:40~50日
季節:4~5月

インゲンは実もの野菜の中でもとりわけ栽培期間が短い野菜です。

「つるあり種」と「つるなし種」の2種類の種がありますが、「つるなし種」のほうが手間もかからず収穫までが早いのでおすすめです。

またインゲンの生育に必要となる支柱も「つるなし種」は短くて済むので、コンパクトで場所を取りません。

生育適温は15~25℃と幅が広めです。ただし25℃を超えてくると莢(さや)のつき方が悪くなります。収穫量に影響してくるので、春に種をまくとよいでしょう。

強めの日光を好む性質があり、6~8時間ほどの日照が必要です。

5.オクラ

オクラ
オクラの栽培ポイント

生育適温:20~30℃
日照時間:7~8時間
生育日数:70~80日
種まき:4~6月

オクラは特に高温を好む性質があり、夏場の家庭菜園ならぜひ育てたい野菜です。生育適温は20~30℃で、30℃を超えてもある程度暑さに耐性があります。

特に直射日光を必要とするので、7~8時間ほど日光が当たる環境で栽培してください。

オクラも実もの野菜の中では栽培期間が短いほうです。初心者にとって育てやすい夏野菜と言えるでしょう。

6.キュウリ

キュウリ
キュウリの栽培ポイント

生育適温:20~30℃
日照時間:6~7時間
収穫:60~70日
植えつけ:4~6月

キュウリもまた夏野菜の中では栽培期間の短い野で、60~70日が収穫の目安となります。

節成(ふしな)り型のキュウリでしたら収穫も早くておすすめです。また2~3日おきに採れるので、量も多く初心者向きと言えるでしょう。

生育適温は20~30℃で比較的高めですが猛暑になるとバテてくるので、日陰に避難させるか打ち水などして温度管理をしてください。

日当たりのよい場所を好み、6~7時間の日照時間が必要です。

冬を除いた季節ならいつでも育てられる野菜ですが、初心者なら春から初夏にかけて始めるのがよいでしょう。

初心者でも簡単! 春秋に作りたい根もの野菜

7.ラディッシュ

ラディッシュ
ラディッシュの栽培ポイント

生育適温:15~20℃
日照時間:6~7時間
収穫:25~30日
種まき:3~5月、9~10月

別名「二十日ダイコン」という名の通り、野菜の中でも随一の栽培期間の短さです。およそ1ヶ月以内で収穫が見込めます。

生育適温は15~20℃で冷涼な気候を好む野菜です。

赤色だけでなく黄色や紫色の実もあってカラフルですし、細長い形のものなどバリエーションもあって面白いので、気に入ったものを育てるとよいでしょう。

小型の野菜で場所もとらないので、手軽に家庭菜園を始めたいという人にはこれ以上ないイチオシ野菜と言えます。

8.コカブ

コカブ
コカブの栽培ポイント

生育適温:15~20℃
日照時間:6~7時間
収穫:40~50日
種まき:3~4月、9~10月

カブは栽培期間が短く、その中でもコカブはとりわけ短いので育てやすい野菜としておすすめです。

コカブの生育適温は15~25℃と幅広いですが冷涼な気候を好む野菜です。気温が高くなると生育が悪くなるので、日陰に避難させたり注意を払ってください。

日当たりのよい場所を好み、6~7時間ほどの日照が適しています。

耐寒性に優れていて、特に秋に種をまいて栽培すると虫もつきにくいです。もちろん春先でも栽培できますが、初心者にとってより育てやすい季節は秋と言えるでしょう。

9.ジャガイモ

ジャガイモ
ジャガイモの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:6~7時間
収穫:90~100日
植えつけ:2~4月、8~9月

根もの野菜でイモ類をピックアップするなら、ジャガイモをおすすめします。

収穫までは約3ヶ月。おすすめ野菜の中では長いほうですが、イモ類でいちばん栽培期間が短いのがジャガイモです。収穫量が多いので、家庭菜園で人気の野菜と言えるでしょう。

ジャガイモは冷涼な気候を好みます。耐暑性や耐寒性はそれほど強くありませんので、過ごしやすい季節に栽培する野菜です。

6~7時間ほどの日照が必要ですが、イモは光を受けると緑化して毒性物質を生成します。土をしっかりかぶせて日光が当たらないように注意しましょう。

収穫までアッという間! おすすめ芽もの野菜

10.ブロッコリースプラウト

ブロッコリースプラウト
ブロッコリースプラウトの栽培ポイント

生育適温:20~25℃
日照時間:直射日光を避けた明るい場所
収穫:7~10日
種まき:通年

ブロッコリースプラウトとはブロッコリーの若芽ことを言います。栄養価が高く、発がん性物質を抑える作用があって人気の野菜です。

収穫までは7~10日ほどで、直射日光を避けた柔らかな光が届く場所で育てるとよいでしょう。

温度管理のしやすい室内で、一年を通して栽培できます。

11.大豆モヤシ

大豆モヤシ
大豆モヤシの栽培ポイント

生育適温:20~25℃
日照時間:日の当たらない暗めの場所
収穫:4~5日
種まき:通年

別名「姫大豆」とも言われています。ふつうのモヤシと比べてタンパク質を多く含み、うまみ成分も豊富で栄養価の高い野菜としてもおすすめです。

大豆モヤシも20~25℃が適した気温になります。気温が高くなると腐りやすくなりますので注意してください。

光が届きにくい暗めの場所が適しています。4~5日ほどで十分に成長しますので、ある程度の大きさになったら早めに収穫しましょう。

12.アルファルファ

アルファルファ
アルファルファの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:日の当たらない暗めの場所
収穫:7~10日
種まき:通年

別名「糸モヤシ」と言います。サラダやサンドイッチ、スープなどで活躍し、良質なたんぱく質が豊富でカロリーも低く、シャキシャキ食感がおいしい野菜です。

アルファルファは15~25℃で生育適温の幅が広めです。日の当たらない暗めの場所で育ててください。

水の管理を適切に行えば7~10日で収穫ができます。

家庭菜園で大人気! 初心者が育てやすいハーブ

13.ローズマリー

ローズマリー
ローズマリーの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:6~7時間
収穫:通年
植えつけ:4~5月、9~10月

ローズマリーの生育適温は15~25℃ですが、生育範囲が広く0~35℃まで成長できます。耐暑性・耐寒性に非常に優れた植物で、どの場所においても通年栽培が可能です。

種から育てると時間がかかりますので、苗を植えつけて育てるほうがよいでしょう。一度植えれば長期間に渡って収穫が楽しめます。

その上、乾燥した環境を好み肥料もそれほど必要としないので、手間もかかりません。料理のアクセントで必要なとき、手軽に収穫できるので大変人気です。

14.タイム

タイム
タイムの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:6~7時間
収穫:通年
植えつけ:3~5月、9~11月

タイムの際立つ特徴は、ハーブの中でも特に害虫に強いです。

虫が嫌う香りを放ち、殺菌成分も含んでいます。その殺菌効果から他の野菜と合わせて栽培すると、減農薬に貢献できる側面もあり、家庭菜園で重宝されている植物です。

さらには暑さ寒さにも強く、とりわけ耐寒性に優れています。ただし湿気に弱く、多湿な環境だと生育が悪くなったり病気になったりすることもあります。

湿度管理にさえ気をつければ、育てやすい植物と言えるでしょう。

15.ミント

スペアミント
ミントの栽培ポイント

生育適温:15~25℃
日照時間:4~6時間
収穫:通年
植えつけ:3~5月、9~11月

ミントの最大の特徴は旺盛な繁殖力です。とても成長が早いためすぐに収穫できますが、放っておくとどんどん繁殖するので適切に剪定する必要があります。

またミントも病害虫に強い植物です。ローズマリー・タイムほど強くはありませんが、他のハーブに比べると強い部類に入るでしょう。

ミントはオレンジミントやアップルミント、パイナップルミントなどフルーティな香りを持つ種類もあるので、いろんな香りを楽しんでみてください。

失敗しないための育て方のコツ

ここまで紹介してきた野菜は次のような性質を持っています。

  • 栽培期間が短くて早く収穫できる
  • 暑さや寒さに強い
  • 病気や害虫の被害を受けにくい

15種の野菜はいずれかの性質を持っているため、初心者にとって育てやすい野菜となるわけです。

あとは次のポイントに気をつければ失敗せずに収穫できるようになるでしょう。

失敗しないための育て方のコツ
  • 生育適温に合わせて育てる
  • 必要な日照時間を確保する
  • 適切なタイミングで水やりを行う

1.生育適温に合わせて育てる

各野菜の栽培ポイントに記した生育適温の範囲で育てるようにしましょう。

あくまでいちばん成長しやすい気温ですので、±5℃の範囲でも大丈夫です。それより超える場合は、野菜によって生育の度合いが異なりますので、それぞれの育て方を参考にしてください。

2.必要な日照時間を確保する

しっかりと日光に当ててやることもとても大事なことです。栽培ポイントを参考に必要な日照時間を確保できるようにしましょう。

初心者でやってしまいがちなのが日照不足です。十分に日光を当てず徒長して失敗してしまうことが多いので、注意を払ってください。

徒長:芽がムダに伸びてしまうこと。茎が弱々しくなり、苗まで成長せず枯れてしまう。

逆に夏場の日光は日射しが強く野菜にダメージを与えてしまうことがあります必要以上に日照時間を与えたりせず日陰に移動させたり、遮光して光を和らげるような工夫する必要が出てくるでしょう。

3.適切なタイミングで水やりを行う

水やりは土の表面が乾いたタイミングで行うとよいでしょう。

過度な水やりは根腐れを起こす可能性があり、うまく育たなくなることがあります。特に気温が低くなると土も乾きにくくなるので、頻繁に水やりをする必要はありません。

逆に気温が高かったり、風通しが良い場所では乾燥しやすくなるので、水やりの頻度は増えてくることになります。また、葉っぱに元気がなく萎れ気味になったら水やりのサインです。

天候や栽培環境、プランターの大きさなどによってタイミングはちがいますので、土の表面と葉っぱをよく観察してください。

まとめ

失敗しないための育て方のコツ
  • 生育適温に合わせて育てる
  • 必要な日照時間を確保する
  • 適切なタイミングで水やりを行う

種まきや植え付けは目安となります住む場所で気象条件は異なりますので、生育適温を参考に始めてみるとよいでしょう。

野菜が成長していくのを見るのは楽しいものです。上記の3つのコツをしっかり実行すれば収穫まで行けます。ぜひ家庭菜園の醍醐味を味わってください!

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