超絶カンタンな家庭菜園の始め方~初心者のための究極ガイド~

家庭菜園

「時間や場所が限られてもカンタンに家庭菜園ができないか」
「家庭菜園をやりたいけど、知識がなくて始め方が分からない」
「初心者でも失敗しない家庭菜園がしたい」

こんなふうに思い悩んでいても大丈夫です! 家庭菜園を始めるのは全く難しいことではありません。極端なことを言えば知識がなくても始められるのが家庭菜園です。

土に種をまいて水をやる。あとは育てたい野菜の特性を少しずつ知っていけばいいだけ。知識は最初から詰めこまなくても、野菜の成長を見ながら自然と身についていきます。

この記事では、とてもカンタンな家庭菜園の始め方をお伝えしていきます。

初心者のために必要な予備知識と道具は最小限に抑え、「すぐに始める」ことを目的として解説していきます。

どんなに時間や場所や予算が限られていたとしても手軽に家庭菜園に取り組める方法はあります。

それではまいりましょう!

家庭菜園初心者でも安心!カンタン栽培キット

てっとり早くお伝えしますと、まったく知識なしの初心者でもすぐに始められるのは栽培キットです。

これは本当におすすめです。

家庭菜園を始めるのに必要な種・土・プランターがセットになっていて、あとは水を与えるだけ。コンパクトで場所を取りませんし、価格は1,000円もかからないものが多いので手ごろです。

ネットですぐ手に入るので「とりあえずやってみたい」という人は栽培キットから始めるのがよいでしょう。

ただし育てる時期にだけは注意してください。

栽培キットは基本的に初心者でも育てやすい野菜を取り揃えていますが、野菜によって育つのに適した季節がちがいます。

たとえばミニトマトは人気でいつでも販売されていますが、暖かい環境で育つ野菜なので真冬の寒空の下に置いていてもなかなか育ちません。

育てたい野菜を見つけたら、まずその野菜の育ちやすい気温をチェックしてください。

育ちやすい気温については初心者におすすめの育てやすい野菜の記事の中で解説しています。育てたい野菜を探しながら参考にしてみてください。

ここでおすすめの栽培キットを2つご紹介します。

いずれも栽培キットに特化したメーカー聖新陶芸株式会社の商品で、種類も豊富です。プランターは土に還る素材を開発して作られ、環境保護の面でも工夫がされています。

おすすめ栽培キット①:エコット

栽培キットエコット未開封
栽培キットエコット内容物

小さな丸型プランターで底穴もあり、作りはしっかりしています。

中には説明書も入っていて、土の水分の含ませ方や種のまき方が記されています。封を開けてから5分で作業が完了するのでとてもラクチン。

Sサイズが600円(税抜)、Mサイズが850円(税抜)で価格のわりに本格的な感じが楽しめます。

おすすめ栽培キット②:バガスグリーン

栽培キットバガスグリーン未開封
栽培キットバガスグリーン内容物

正方形型のプランターで底穴はありません。中に紙を敷いて土を入れるタイプになります。

エコットよりさらに小ぶりで室内でも手軽に育てられます。こちらは一律600円(税抜)で販売されています。

家庭菜園初心者でも育てやすい野菜

家庭菜園の最大の楽しみと言えば”何を育てるか”ではないでしょうか。そして初心者なら育てやすい野菜のほうが安心ですよね。

育てやすい野菜とは以下のようなものになります。

育てやすい野菜の例
  • コマツナ
  • ラディッシュ
  • インゲン
  • ブロッコリースプラウト
  • ローズマリー

これらの野菜は初心者でも失敗しにくく、カンタンに収穫までいけるので特にオススメです。

では育てやすい野菜とはいったい”どう育てやすい”のでしょうか?

育てやすい野菜のポイント

1.栽培期間が短くて早く収穫できる
2.暑さや寒さに強い
3.病気や害虫の被害を受けにくい

1.栽培期間が短くて早く収穫できる

育てやすいポイントの1つ目は栽培期間が短いものです。

成長が早い野菜はそれだけ手間もかからずカンタンに収穫ができます。つまり成功体験が得やすいので、家庭菜園を続けるモチベーションが上がります。

たとえば、ラディッシュは別名二十日はつかダイコンと呼ばれ、種まきから20日ほどで収穫できることからそう名付けられました。

ブロッコリースプラウトも1週間から10日ほどで収穫ができてしまいます。

これらの野菜から始めると育てる楽しみを手軽に味わえるので、ぜひ挑戦してみてください。

2.暑さや寒さに強い

2つ目のポイントは暑さや寒さに強いことです。

基本的に野菜は15℃~25℃ぐらいの間でよく成長します。ですがその範囲を超えてくると成長の速度が遅くなります。暑すぎるとしなびてきますし、寒すぎると大きくなりません。

生育できる気温の幅が広い野菜は、そうした急激な天候の変化にもよく耐えることができます。

たとえばコマツナは10℃~30℃の間でも育ちますし、ローズマリーは5℃~35℃の間でも成長していきます。

暑さや寒さに強い野菜は、通年を通して栽培できるので初心者にはオススメというわけです。

3.病気や害虫の被害を受けにくい

3つ目のポイントは病気や害虫の被害を受けにくいことです。

野菜も生き物ですので病気になったり、虫に食べられたりします。そうした被害を予防しているのが農薬散布というわけです。

野菜の中には病気や害虫に対して耐性のある性質を備えているものがあります。耐性が強ければ対策をする手間がないため、育てやすいポイントになります。

もっと詳しく育てやすい野菜を知りたい方はこちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

家庭菜園で必要な道具4つ

育てたい野菜が決まりましたら、次は準備するものです。

すぐに始めるために余計な物はいっさい省きました。飽くまで”すぐに始める”ためなので、後に必要になるものは後述します。

家庭菜園は次の4つがあればすぐに始めることができます。

家庭菜園を始めるのに必要な道具

1.種・苗
2.培養土
3.プランター
4.じょうろ

1.種・苗

ホウレンソウの種とミニトマトの苗

目的の野菜が決まりましたら種を購入しましょう。野菜によっては苗を購入したほうが育てやすいものもあります。

購入の際の注意点は鮮度のよいものを選ぶということです。

種はネットでも買えますが、できればホームセンターや園芸店で買うことをおすすめします。店頭に並んでいる種袋には有効期限が表記されています。期限までが長いものを購入するのがポイントです。

苗の場合でしたら、見た目に元気なものを選ぶことが大切です。葉の緑色が濃く茎がしっかりとしているものです。

2.培養土

家庭菜園で使う土

植物を育てる目的で作られた栄養分の豊富な土のことを培養土(ばいようど)といいます。

野菜は育つのに必要な栄養素がそれぞれで異なります。それに応じて育ちやすい土を準備するわけです。

家庭菜園に慣れていない初心者向けに、あらかじめ成分調整された培養土が市販されていますので、まずはそれを購入して始めるのがよいでしょう。

市販されている培養土には、多くの野菜に広く対応した万能型からそれぞれの野菜に特化した専用型まであります。いろんな野菜を育ててみたい方には万能型をおすすめします。

万能型と専用型の培養土
万能型と専用型の培養土

そしてもうひとつ忘れてはならないのが、肥料が配合されている培養土を選ぶとよいです。

培養土にも肥料入りの物と肥料が入っていない物とがあります。入っていない物は別で肥料を用意しなければなりません。ましてや初心者のうちはどれだけ配合させればよいのか分からないものです。

ですから初心者の方は、肥料入りで万能型の培養土を購入するとよいでしょう。

肥料を配合した培養土
肥料を配合した培養土

3.プランター

ノーマルタイプのプランター

ベランダ・庭・室内。限られたスペースでも家庭菜園をするにはプランターが欠かせません。

一口にプランターと言ってもさまざまな種類があります。小さいものや大きいもの。丸型や長方形型。プラスチック素材や木製。

まずは家庭菜園ができるスペースを下調べして、サイズから選ぶとよいでしょう。それから育てたい野菜に応じてプランターの形状を選ぶとスムーズです。

素材やデザインは個人の好みですので、最後に決めればよいと思います。

プランターとほぼセットで必要になるのが鉢底石です。培養土を入れる前にプランターの底に敷きつめる石のことです。これは水やりの際に、土を流さずに水だけが流れるようにする役割を持ちます。

ですが、ものによっては鉢底石がいらないプランターもあります。買う手間も省けますので、初めは鉢底石のいらないプランターをおすすめします。

もっと詳しくプランターについて知りたい方はこちらの記事で解説しています。初心者に適した選び方にも触れていますので、ぜひ読んでみてください。

4.じょうろ

園芸用のじょうろ

水やりに不可欠な道具がじょうろです。

じょうろには大きく分けて2つのタイプがあります。

ひとつはじょうろの先端がシャワー型のハスぐちタイプ。柔らかい水流で広範囲に均一な水やりができて大きなプランターに向いています。

もうひとつが水差し型の細口タイプ。周囲にこぼれないようにピンポイントな水やりができるので、室内での栽培や小型のプランターに向いています。

ハス口タイプと細口タイプのじょうろ
ハス口タイプと細口タイプのじょうろ

先端のハス口を取り外して細口にもできる2Wayタイプのじょうろもあります。とても便利なので2Wayタイプは特におすすめです。

2wayタイプのじょうろ
2wayタイプのじょうろ

ちなみに栽培キットで家庭菜園を始める方はこれらの道具をそろえる必要はありません。霧吹きかじょうろはあったほうがよいかもしれませんが、始めてから用意しても大丈夫です。

移植ごて

園芸用の小さなシャベルのことを移植ごてといいます。培養土をプランターに入れたり、掘り起こしたり、苗を移植したりするのに役立ちます。

移植ごてはあると便利ですが、必ず用意しなければいけないというものでもありません。培養土を直接プランターに投入すればそれで済みます。

親切なものは、培養土の袋でそのまま育てられるように改良されているのもあります。

袋から出さずに使える培養土
袋から出さずに使える培養土

種や苗を植えるときに手を汚したくない方は、準備したほうがよいでしょう。

家庭菜園の基本的な作業

さて準備が整いましたら、家庭菜園で行う作業をお伝えしていきます。

ここではどの野菜においても必要な共通の作業だけに絞っていきたいと思います。

基本的な作業は以下のようになります。

家庭菜園の基本的な作業

1.土を準備する
2.種をまく/苗を植える
3.水を与える
4.間引きをする
5.追肥をする
6.収穫をする

1.土を準備する

プランターに培養土を入れている様子

培養土を購入してプランターに必要な分だけ移します。2.培養土でも説明しましたが、万能型で肥料入りの培養土ならそのまま移すだけで済みます。

鉢底石のいらないプランターなら手軽ですが、なかった場合は鉢底石を敷きつめてから土を移していきます。

2.種をまく/苗を植える

種をまく様子
苗を植える様子

種のまき方は野菜によって異なります。野菜を育てる手順に必ず記してありますのでチェックしてください。間違えるとうまく発芽しないので注意しましょう。

苗も植える際にも、植える深さや土のかぶせ具合が異なるので、同じようにチェックしましょう。

3.水を与える

じょうろで水やり

初めはたっぷりと水を与えます。プランターの底穴から水が流れるくらいまで土に水分を含ませましょう。

その後の水やりは基本的に土が乾いたときに行います。土の乾燥具合は季節や風通しなどの栽培環境によって違いますので、よく経過観察してください。

4.間引きをする

コマツナの間引き

発芽するとたくさんの芽が密集してきます。その芽と芽の間を空けてスペースを確保するために芽を摘みとることを間引(まびき)といいます。

間引きのポイントは健康な芽を残し、葉っぱの大きさが不揃いのもの・葉が黄色くなっているもの・成長が遅いものなどを摘みとるようにします。

間引きをしないと、それぞれの芽が成長を阻害してしまうので大切な作業になります。

5.追肥をする

化成肥料の追肥

野菜の成長を見ながら肥料を追加することを追肥(ついひ)といいます。

野菜は土の栄養分を吸収しながら育ちます。ですのでその栄養分を肥料で補充してやらなければなりません。

栽培期間が長い野菜ほど、大切な作業になります。

6.収穫をする

収穫された野菜

野菜がしっかりとした形になったら収穫です。

あまり大きくなりすぎると食味が悪くなったり、固くなったりしますのでタイミングよく収穫するのがポイントです。

また収穫の際には、野菜を傷つけないように注意しましょう。

最後に

初心者がすぐに家庭菜園を始められるように、可能な限り情報を絞り必要最小限にとどめました。

手軽な始め方ですので、ベランダや室内でのプランター栽培になります。

ベランダで家庭菜園を始めるときのポイントや室内菜園の方法をまとめた記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

初心者にまずおすすめするのは栽培キットで始めることです。手軽さにおいてこれに勝るものはありません。

栽培キットで始めても野菜が育っていく魅力を十分に感じることができます。そして栽培キットで物足りなく感じたらしめたものです。

次はどんな野菜を育てようか。どんなプランターにしようか。そうして選ぶ楽しみが増え、いつしか家庭菜園にどっぷり浸かるようになります。

知識や経験は野菜の栽培と同時進行で身についていきます。まずは野菜が育つ楽しみを味わってください。

家庭菜園は心を豊かにします。ぜひ継続して心身ともに健康的な日々を送りましょう!

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